確率・統計と待ち行列
順列と組合せ、包除原理、余事象と条件付き確率、ベイズの定理、期待値と分散・標準偏差、二項分布・ポアソン分布・一様分布・正規分布・指数分布、中央値と四分位数・箱ひげ図、相関係数と回帰直線、標準誤差と信頼区間、仮説検定とp値、待ち行列(M/M/1)とリトルの法則、ビット誤りや抜取検査の確率を、計算問題を中心とした3択問題で学べます。
確率・統計と待ち行列の要点
「少なくとも1回起こる確率は?」「陽性と判定されたものが本当に不良である確率は?」「サーバの利用率が80%から90%になると、待ち時間はどれだけ伸びる?」。こうした問いに答えるのが確率と統計です。半導体の歩留まりや信頼性、通信のビット誤り、コンピュータの性能評価、機械学習など、工学のさまざまな分野で、ばらつきや不確かさを数で扱うための共通の道具になっています。
ここでは、順列と組合せによる場合の数の数え方、包除原理、余事象と独立、条件付き確率とベイズの定理、期待値とその線形性、分散と標準偏差を学びます。続いて、二項分布、ポアソン分布、一様分布、正規分布(68-95-99.7則と標準化)、指数分布(無記憶性)の性質を、計算を通して確かめます。統計では、中央値や四分位数と箱ひげ図、相関係数と回帰直線の傾き、標準誤差と信頼区間、仮説検定のp値と第1種・第2種の誤りを扱います。後半では、待ち行列のM/M/1モデルによる利用率・平均待ち時間・応答時間の計算と、リトルの法則、行列の作り方による違いを学び、ビット誤り、パリティ、抜取検査の確率の計算に応用します。基本情報技術者試験・応用情報技術者試験の応用数学(確率・統計、待ち行列)の学習に役立ちます。管理図や工程能力指数は「歩留まり・品質管理」、故障率やワイブル分布は「信頼性」、混同行列や機械学習のモデルは「機械学習の基礎」、稼働率の計算は「システム構成と信頼性設計」の分野で扱います。
確率・統計と待ち行列の問題一覧(40問)
- 8人のメンバーの中から3人の委員を選ぶ。委員の間に役割の区別はないとき、選び方の数はどれか。
- 5人の中から、議長、副議長、書記を1人ずつ選ぶ。1人が2つ以上の役を兼ねることはできないとき、選び方の数はどれか。
- 0〜9の数字を4つ並べて作る4桁の暗証番号で、同じ数字を何度使ってもよく、先頭が0でもよいとき、作れる暗証番号の数はどれか。
- 碁盤の目のように道が通っている町で、交差点Aから、東へ4区画、北へ3区画離れた交差点Bまで、東か北にだけ進んで最短の道順で行く。道順の数はどれか。
- 200個のチップを検査したところ、欠陥Xのあるチップが30個、欠陥Yのあるチップが20個あり、そのうちXとYの両方があるチップが8個だった。XとYのどちらの欠陥もないチップの数はどれか。
- サイコロを3回振るとき、6の目が少なくとも1回出る確率に最も近いものはどれか。
- 10本のくじの中に当たりが3本ある。1本ずつ続けて2本引き、引いたくじは元に戻さない。2本とも当たる確率はどれか。
- ある工場で1か月に500枚のウエハを処理し、そのうち100枚はチャンバー2で処理された。不良になったウエハは全部で40枚で、そのうち15枚がチャンバー2で処理されたものだった。チャンバー2で処理されたウエハが不良になる条件付き確率はどれか。
- あるチップの集団では、潜在的な不良を持つチップの割合が1%である。スクリーニングの検査は、不良のチップの95%を陽性と判定し、良品のチップの4%を誤って陽性と判定する。陽性と判定されたチップが実際に不良である確率に最も近いものはどれか。
- 1本50円のくじが1,000本あり、1万円の当たりが1本、1,000円の当たりが10本で、ほかははずれである。くじ1本あたりの賞金の期待値はどれか。
- 1個の製造に300円かかるチップを作る。良品は1個500円で売れ、不良品は売れずに捨てる。良品になる確率が80%のとき、製造したチップ1個あたりの利益の期待値はどれか。
- 10個のキーを、100個のバケットを持つハッシュ表に入れる。各キーは、それぞれ独立に、100個のバケットのどれかに等しい確率で割り当てられるとする。2つのキーの組のうち、同じバケットに割り当てられる組の数の期待値はどれか。
- 分散を、平均との差の2乗の和をデータの個数で割って求めるものとする。8個のデータ 2, 4, 4, 4, 5, 5, 7, 9 の標準偏差はどれか。
- 不良率が20%の工程から製品を5個取り出す。各製品が不良かどうかは互いに独立とする。5個のうち、ちょうど1個が不良である確率に最も近いものはどれか。
- サービスデスクへの問い合わせが、1時間あたり平均3件、互いに独立にランダムに届き、1時間に届く件数はポアソン分布に従うとする。e⁻³ ≈ 0.0498 とするとき、ある1時間にちょうど2件届く確率に最も近いものはどれか。
- サーバへの要求が、1分あたり平均6件のポアソン到着(互いに独立なランダムな到着)で届く。到着の間隔が従う分布と、その平均の組合せとして、適切なものはどれか。
- ある装置の故障までの時間は、平均1,000時間の指数分布に従う。e^(−0.5) ≈ 0.61、e^(−1) ≈ 0.37、e^(−1.5) ≈ 0.22 とする。この装置が500時間故障せずに動いているとき、ここからさらに1,000時間以上故障しない確率に最も近いものはどれか。
- 10分おきにバスが来る停留所に、時刻表を見ずに、でたらめな時刻に着く。待ち時間は0分から10分までの一様分布に従うとする。待ち時間の期待値と、待ち時間が3分以下になる確率の組合せとして、正しいものはどれか。
- ある部品の寸法は、平均50.0 mm、標準偏差0.1 mmの正規分布に従う。寸法が49.7 mmから50.3 mmまでの範囲に入る部品の割合に最も近いものはどれか。
- AさんはテストXで80点、BさんはテストYで75点をとった。テストXの平均は65点、標準偏差は10点で、テストYの平均は60点、標準偏差は6点だった。それぞれのテストの中での相対的な位置を、標準化した値 z = (得点 − 平均) ÷ 標準偏差 で比べたときの説明として、正しいものはどれか。
- ある回路の経路の遅延が、チップごとに平均940 ps、標準偏差30 psの正規分布に従ってばらつく。正規分布で平均±2σの範囲に入る割合を約95.4%とするとき、遅延がクロックの周期1,000 psを超えてしまうチップの割合に最も近いものはどれか。
- あるサーバの応答時間を5回測ったところ、測った順に20、3、5、3、4ミリ秒だった。このデータの中央値はどれか。
- 11個のデータ 1, 3, 4, 6, 7, 8, 10, 12, 13, 15, 20 を箱ひげ図に表す。第1四分位数と第3四分位数は、中央値を除いた前半と後半のデータのそれぞれの中央値とする。箱の長さに当たる四分位範囲はどれか。
- 2つの量の相関係数についての説明として、適切なものはどれか。
- 5組のデータ (x, y) = (1, 2)、(2, 4)、(3, 5)、(4, 4)、(5, 5) の相関係数に最も近いものはどれか。
- 2つの量x、yの相関係数が0.8、xの標準偏差が5、yの標準偏差が10である。最小二乗法で求めた、yをxから予測する回帰直線の傾きはどれか。
- 標準偏差が12の母集団から、大きさ36の標本を無作為に取り出す。標本平均の標準誤差(標本平均のばらつきを表す標準偏差)はどれか。
- 標本から求めた母平均の95%信頼区間の意味として、適切なものはどれか。
- 母集団の標準偏差が10であることが分かっている。この母集団から大きさ100の標本を取り出したところ、標本平均は50.0だった。標準正規分布で両側の95%に当たる値を1.96とするとき、母平均の95%信頼区間はどれか。
- 仮説検定で得られるp値の意味として、適切なものはどれか。
- 製品のロットが規格を満たしているかを、抜き取ったサンプルで検定する。帰無仮説を「このロットは規格を満たしている」とするとき、第1種の誤りに当たるものはどれか。
- 1時間あたり平均12件の依頼が届き、1件の処理に平均4分かかる窓口がある。M/M/1の待ち行列とみなすとき、窓口の利用率はどれか。
- 1分あたり平均3件の要求が届き、1件の処理に平均15秒かかるサーバを、M/M/1の待ち行列とみなす。要求が届いてから処理が終わるまでの平均の時間(平均応答時間)はどれか。
- あるWebサーバの中には、処理中と待ちを合わせて平均12件の要求がある。要求は毎秒40件の割合で届き、同じ割合で処理されている(定常状態)。リトルの法則から求めた、1件の要求がサーバの中にいる平均の時間はどれか。
- M/M/1の待ち行列とみなせるサーバで、平均サービス時間は変わらないまま到着率が増え、利用率が0.8から0.9に上がった。平均待ち時間Wq(行列で待つ時間)は何倍になるか。最も近いものはどれか。
- 同じ速さの窓口が2つある。方式Aでは、利用者は到着したときにどちらかの窓口を等しい確率で選び、窓口ごとの行列に並ぶ。方式Bでは、利用者は1本の行列に並び、空いた窓口から順に処理を受ける。到着はランダムで、全体の到着率と処理の速さはどちらも同じとする。平均待ち時間の比較として、適切なものはどれか。
- 平均サービス時間が0.2秒のサーバを、M/M/1の待ち行列とみなす。平均応答時間(待ち時間と処理の時間の合計)を1.0秒以下に抑えるとき、受け付けられる到着率の上限に最も近いものはどれか。
- 不良率が5%の大きなロットから10個を無作為に抜き取り、不良品が1個もなければロットを合格とする抜取検査を行う。このロットが合格になる確率に最も近いものはどれか。
- ビット誤り率が1 × 10⁻⁴の伝送路で、10,000ビットのデータを送る。各ビットの誤りは互いに独立に起こるとき、少なくとも1ビットが誤る確率に最も近いものはどれか。
- 8ビットのデータに偶数パリティのビットを1つ付けた、合わせて9ビットを送る。各ビットは互いに独立に1%の確率で誤るとき、パリティの検査で検出できない誤りが起こる確率に最も近いものはどれか。
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