サイリスタとは

さいりすた

p型とn型を交互に4層(pnpn)に重ねた構造の半導体のスイッチ。順方向の電圧がかかった状態でゲートに電流を流すと導通し、その後はゲートの信号をなくしても、電流が保持電流より小さくなるまで導通を続ける。交流の位相制御や、高電圧・大電流の電力変換などに使われ、ゲートでオフもできるGTOサイリスタもある。CMOSのラッチアップは、回路の中に寄生的にできたサイリスタの構造が導通する現象である。

「サイリスタ」は、8分野の12問の練習問題に出てきます(パワーエレクトロニクス回路, パワー半導体, 信頼性など)。

この用語の分野: パワーエレクトロニクス回路

サイリスタの練習問題に挑戦

サイリスタの特徴として正しいものはどれか。

  1. Aゲート信号でオンすると、流れる電流がほぼ0になるまでオンの状態を保つ
  2. Bゲート信号でいつでも自由にオフにできる
  3. C2端子の素子である
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正解:A. ゲート信号でオンすると、流れる電流がほぼ0になるまでオンの状態を保つ

サイリスタはPNPNの4層構造のスイッチで、ゲートに信号を入れるとPNPとNPNのトランジスタが互いに正帰還をかけてオンになり、ゲート信号がなくてもオンを保ちます(自己保持)。オフにするには電流を保持電流以下にする必要があり、交流では電流が0になる瞬間に自然にオフになります。数kV・数kAを扱え、直流送電や大電力整流で使われます。ゲートでオフできるGTOもあります。

交流電源とサイリスタを使った位相制御で、点弧角(制御角)αを大きくしたときの出力電圧の平均値の変化として、正しいものはどれか。

  1. A点弧角に関係なく、出力電圧の平均値は一定に保たれる
  2. B点弧角を大きくするほど、出力電圧の平均値は大きくなる
  3. C点弧角を大きくするほど、出力電圧の平均値は小さくなる
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正解:C. 点弧角を大きくするほど、出力電圧の平均値は小さくなる

サイリスタは、順方向の電圧がかかった状態でゲートに信号を入れたときに導通し始めます。位相制御では、電源の電圧が0を通ってから点弧するまでの角度αを変えて、半周期のうち電流を流す区間の長さを調整します。αを大きくすると導通の区間が短くなり、出力電圧の平均値は小さくなります。電球の調光器や、直流電動機の速さの制御などに使われてきた方式です。

解説の中の「サイリスタ」

「サイリスタ」が出てくる問題(12問)

  1. サイリスタの特徴として正しいものはどれか。
  2. 交流電源とサイリスタを使った位相制御で、点弧角(制御角)αを大きくしたときの出力電圧の平均値の変化として、正しいものはどれか。
  3. 実効値200 Vの単相交流を、サイリスタを使った単相全波の整流回路で位相制御し、抵抗負荷に電力を供給する。点弧角60°のときの出力電圧の平均値に最も近いものはどれか。
  4. 交流電源につないだサイリスタの位相制御回路で、ゲートでオフさせる操作をしなくてもサイリスタがオフになる理由として、正しいものはどれか。
  5. パワー半導体の主な役割として正しいものはどれか。
  6. 車載用ICのラッチアップ試験を、室温より厳しい、製品の最高動作温度で行うことが求められる理由として正しいものはどれか。
  7. FZシリコンに中性子を照射し、シリコンの一部をリンに変換して均一なn型にする方法はどれか。
  8. p+基板の上に低濃度のp型エピタキシャル層を成長させたウエハ(p/p+エピウエハ)の利点として正しいものはどれか。
  9. CMOSのウェル形成で、高エネルギーのイオン注入を使って、表面より深い位置の不純物濃度を高くしたウェルを何と呼ぶか。
  10. CMOS回路のラッチアップの説明として正しいものはどれか。
  11. ドレイン近くの高電界で加速されたキャリアがゲート絶縁膜に注入され、トランジスタの特性が劣化する現象はどれか。
  12. ダイオードや単体のトランジスタ、パワーMOSFETなど、1つの機能を単体で担う半導体製品の分類はどれか。

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