パワーエレクトロニクス回路
単相と三相の整流回路、全波整流の平均値、平滑コンデンサと脈動、サイリスタの位相制御と点弧角、電源転流、ひずみ波の力率、降圧・昇圧・昇降圧チョッパの変換比、電圧と時間の積のつり合い、インダクタ電流の脈動、電流連続モードと電流不連続モード、出力電圧の脈動、同期整流とデッドタイム、スイッチング損失、軽い負荷での効率、フライバックとフォワードのコンバータ、ハーフブリッジとフルブリッジのインバータ、正弦波PWMと変調率、三相インバータの線間電圧、過変調、搬送波の周波数、ブートストラップ回路、力率改善回路、誘導電動機の同期速度とすべり、V/f制御、直流電動機の逆起電力、ブラシレスDCモータ、回生、変圧器の巻数比を、計算問題を含む3択問題で学べます。
パワーエレクトロニクス回路の要点
はじめて学ぶ人へ: インバーターとは? エアコンやEVで電気を自在に変えるしくみ / ACアダプターのしくみ: 充電器はどう100Vを5Vにする?
パワー半導体の素子は、それだけでは電力を変換できません。ダイオードやサイリスタ、MOSFET、IGBTを、インダクタやコンデンサ、変圧器と組み合わせて回路にし、決まったタイミングでスイッチすることで、交流を直流に、直流を別の電圧の直流に、直流を交流に変えられます。ここでは、そうした電力変換の回路と、それで駆動する電動機の基本を学びます。
まず、単相と三相の整流回路、全波整流の平均値、平滑コンデンサの脈動の見積もり、サイリスタの位相制御と点弧角、電源転流、ひずんだ電流の力率を扱います。続いて、降圧・昇圧・昇降圧チョッパの変換比を、インダクタの電圧と時間の積のつり合いから確かめ、インダクタ電流の脈動、電流連続モードと電流不連続モードの境界、出力電圧の脈動、同期整流とデッドタイムの間の電流、スイッチング損失、軽い負荷での効率を計算と合わせて学びます。絶縁形のコンバータは、フライバックとフォワードの動作の入口だけを扱います。後半では、ハーフブリッジとフルブリッジのインバータ、正弦波PWMと変調率、三相インバータの線間電圧、過変調、搬送波の周波数の選び方、デッドタイムによる電圧の誤差、ブートストラップ回路のコンデンサ、昇圧形の力率改善回路を扱い、最後に、誘導電動機の同期速度とすべり、V/f制御、直流電動機の逆起電力とトルク、ブラシレスDCモータ、減速時の回生、理想変圧器の電流の比を確かめます。第三種電気主任技術者試験(電験三種)の「機械」のパワーエレクトロニクスと電動機、電気工事士の学科の電気理論、韓国の電気技士(전기기사)の「電気機器」の学習の入口としても使えます。計算問題の値は、誤りの選択肢の値も含めて、Python(NumPy)で計算して確かめています。MOSFET・IGBT・SiC・GaNなどの素子の構造と特性、ゲートドライバ、スナバ回路、ソフトスイッチングは「パワー半導体」、LDOとスイッチングレギュレータの比較は「アナログ・電子回路」、交流回路と三相交流、変圧器の電圧の比とインピーダンスの変換は「電気回路・電磁気の基礎」、DC-DCコンバータの制御ループとモータのカスケード制御は「制御工学の基礎」、PWMとデューティ比は「組込み・ファームウェア」、電気自動車のインバータは「車載半導体と機能安全」の分野で扱います。
パワーエレクトロニクス回路の問題一覧(40問)
- 4個のダイオードでつくる単相のブリッジ整流回路に交流を加えたとき、ある半周期に電流が流れる経路として、正しいものはどれか。
- 三相交流を6個のダイオードのブリッジで整流する三相全波整流回路の出力の特徴として、正しいものはどれか。
- 実効値100 Vの正弦波交流を、理想的なダイオードのブリッジで全波整流した。平滑コンデンサがないときの出力電圧の平均値に最も近いものはどれか。
- コンデンサが、脈動の1周期の間、負荷の電流をすべて供給するとして見積もる。50 Hzの交流を全波整流し、10,000 µFの平滑コンデンサで平滑して、一定の2 Aの電流を負荷に流すとき、出力電圧の脈動(山から谷まで)のおおよその値はどれか。
- 交流電源とサイリスタを使った位相制御で、点弧角(制御角)αを大きくしたときの出力電圧の平均値の変化として、正しいものはどれか。
- 実効値200 Vの単相交流を、サイリスタを使った単相全波の整流回路で位相制御し、抵抗負荷に電力を供給する。点弧角60°のときの出力電圧の平均値に最も近いものはどれか。
- 交流電源につないだサイリスタの位相制御回路で、ゲートでオフさせる操作をしなくてもサイリスタがオフになる理由として、正しいものはどれか。
- 入力電流が正弦波でなく高調波を多く含む電源装置で、電流の基本波が電圧と同相でも、力率が1にならない理由として、正しいものはどれか。
- 降圧チョッパ(バックコンバータ)で、スイッチがオフの間にインダクタの電流が流れる経路として、正しいものはどれか。
- 理想的な昇圧チョッパ(ブーストコンバータ)で、入力電圧5 V、スイッチのデューティ比0.6のとき、電流連続モードでの出力電圧として正しいものはどれか。
- 理想的な昇降圧チョッパ(反転形のバックブーストコンバータ)で、入力電圧12 V、デューティ比0.6のとき、電流連続モードでの出力電圧の大きさとして正しいものはどれか。
- 降圧チョッパの理想的な出力電圧 Vout = D × Vin を導くときの根拠として、正しいものはどれか。
- 理想的な降圧チョッパで、入力電圧12 V、出力電圧3 V、インダクタンス15 µH、スイッチング周波数300 kHzのとき、電流連続モードでのインダクタ電流の脈動(山から谷まで)として正しいものはどれか。
- DC-DCコンバータの電流連続モード(CCM)の説明として、正しいものはどれか。
- 入力電圧12 V、出力電圧3 V、インダクタンス15 µH、スイッチング周波数300 kHzの理想的な降圧チョッパ(ダイオードで還流するもの)で、負荷の電流を減らしていく。電流連続モードを保てる最小の出力電流(電流不連続モードとの境界)はどれか。
- 降圧チョッパの出力コンデンサに、インダクタ電流の脈動(山から谷まで0.6 A)の交流分がすべて流れるとする。スイッチング周波数300 kHz、出力コンデンサ25 µF(ESRは無視する)のとき、出力電圧の脈動(山から谷まで)はどれか。
- 低い出力電圧のDC-DCコンバータで、還流用のダイオードの代わりにMOSFETを使う同期整流の主な目的はどれか。
- 同期整流の降圧チョッパで、上下のMOSFETがどちらもオフになっているデッドタイムの間、インダクタの電流が流れる経路として、正しいものはどれか。
- 遷移の間に失われる電力を、平均して電圧 × 電流の半分とみなす。電圧400 V、電流10 Aをスイッチするパワーデバイスで、ターンオンとターンオフの遷移時間がそれぞれ50 ns、スイッチング周波数が100 kHzのとき、スイッチング損失に最も近いものはどれか。
- DC-DCコンバータで、負荷の電流がとても小さいときに効率が大きく下がる主な理由と、その対策の組み合わせとして、正しいものはどれか。
- 商用の交流から直流をつくる電源で、変圧器(トランス)で入力と出力を絶縁する絶縁形のコンバータが使われる主な理由はどれか。
- フライバックコンバータの動作の説明として、正しいものはどれか。
- フォワードコンバータで、変圧器のリセット巻線(またはクランプ回路)が必要になる理由として、正しいものはどれか。
- インバータの正弦波PWMで、スイッチのオンとオフを決める方法として、正しいものはどれか。
- 直流電圧Eから単相の交流をつくるインバータで、ハーフブリッジ(スイッチ2個)とフルブリッジ(スイッチ4個)の出力電圧を比べた説明として、正しいものはどれか。
- 直流電圧600 Vのインバータのレグを正弦波PWMで動かし、変調率を0.8とした。直流電源の中点に対するレグの出力電圧の基本波の振幅(最大値)として正しいものはどれか。
- 直流電圧400 Vの三相インバータを正弦波PWMで動かし、変調率を1とした。出力の線間電圧の基本波の実効値に最も近いものはどれか。
- 正弦波PWMのインバータで、変調率を1より大きくした(過変調にした)ときに起こることとして、正しいものはどれか。
- モータを駆動するPWMインバータで、搬送波の周波数を高くしたときの影響として、正しいものはどれか。
- 電圧形のPWMインバータで、デッドタイムが出力電圧に与える影響として、正しいものはどれか。
- ゲートの駆動電圧は10 Vで、ゲート電荷以外の電流は無視する。ブートストラップ回路でハイサイドのMOSFETを駆動するとき、ゲート電荷100 nCのMOSFETを1回オンにしたときのブートストラップコンデンサの電圧の低下を0.5 V以下にするのに必要な容量の最小値はどれか。
- 交流100〜240 Vで使える電源の昇圧形の力率改善回路(PFC回路)で、出力の直流電圧を380〜400 V程度に設定することが多い理由として、正しいものはどれか。
- 周波数50 Hzの三相交流で運転する4極の誘導電動機の同期速度として正しいものはどれか。
- 周波数60 Hzで運転する4極の誘導電動機が、すべり0.05で回転している。回転子の回転の速さとして正しいものはどれか。
- 誘導電動機が、電動機として運転している間は同期速度ちょうどで回ることができない理由として、正しいものはどれか。
- インバータで誘導電動機の速さを変えるとき、電圧と周波数の比(V/f)をほぼ一定に保つ主な理由として、正しいものはどれか。
- 電機子抵抗0.5 Ω、逆起電力定数0.1 V/(rad/s)の直流電動機に24 Vを加えたところ、電機子電流が8 Aになった。このときの回転の角速度として正しいものはどれか。
- ブラシレスDCモータの説明として、正しいものはどれか。
- インバータで駆動している誘導電動機を、周波数を下げて急に減速させたときに起こりうることと、その対策の組み合わせとして、正しいものはどれか。
- 理想変圧器で一次側の電圧を二次側で低い電圧に変換したときの、一次側と二次側の電流の関係として、正しいものはどれか。
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