無効電力とは

むこうでんりょく

交流回路で、電源と負荷の間を行き来するだけで平均すると消費されない電力。電圧と電流の位相差をφとすると Q = VI sin φ [var] で、有効電力 P = VI cos φ [W]、皮相電力 S = VI [VA] と S² = P² + Q² の関係(電力三角形)がある。複素電力 S = V × (Iの共役) = P + jQ で、例えば P = 800 W、Q = 600 var なら S = 1,000 VA、力率0.8である。電線の電流を増やして損失を生むので、コンデンサで打ち消す力率改善が行われる。

「無効電力」は、3分野の8問の練習問題に出てきます(回路解析(交流回路・線形回路・過渡現象), 電気回路・電磁気の基礎, パワーエレクトロニクス回路など)。

誘導性負荷とコンデンサによる力率改善 V C R L 負荷 I IC IL
誘導性負荷とコンデンサによる力率改善 · 図解集で見る

この用語の分野: 回路解析(交流回路・線形回路・過渡現象)

無効電力の練習問題に挑戦

交流回路で、有効電力をP [W]、皮相電力をS [VA]としたとき、力率を表す式はどれか。

  1. AP / S
  2. BS / P
  3. CP × S
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正解:A. P / S

力率は、有効電力Pと皮相電力S(電圧の実効値 × 電流の実効値)の比 P/S です。正弦波では、電圧と電流の位相差φを使って cos φ と表せます。例えば S = 2000 VA、P = 1800 W なら力率は0.9です。力率が低いと、同じ有効電力を送るのに大きな電流が必要になり、配線や変圧器の損失が増えます。

有効電力が800 W、皮相電力が1000 VAの交流負荷の無効電力はいくらか。(電圧・電流は正弦波)

  1. A600 var
  2. B200 var
  3. C1800 var
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正解:A. 600 var

皮相電力S、有効電力P、無効電力Qには S² = P² + Q² の関係があります(電力の三角形)。Q = √(1000² − 800²) = √360000 = 600 varで、力率は P/S = 0.8 です。無効電力は電源と負荷の間を往復するだけで平均としては消費されませんが、電流を増やすため、配線や変圧器の損失を増やします。

解説の中の「無効電力」

「無効電力」が出てくる問題(8問)

  1. 交流回路で、有効電力をP [W]、皮相電力をS [VA]としたとき、力率を表す式はどれか。
  2. 有効電力が800 W、皮相電力が1000 VAの交流負荷の無効電力はいくらか。(電圧・電流は正弦波)
  3. ある負荷の電圧と電流のフェーザ(実効値)が V = 100∠0° V、I = 5∠−30° A であった。この負荷の無効電力の大きさはどれか。
  4. 図のように、有効電力8 kW、力率0.8(遅れ)の誘導性負荷に、コンデンサCを並列に接続して、電源から見た力率を1にしたい。コンデンサが供給すべき無効電力の大きさはどれか。
  5. 図のように、有効電力8 kW、力率0.8(遅れ)の誘導性負荷にコンデンサCを並列に接続して、電源から見た力率を0.96(遅れ)に改善したい。コンデンサが供給すべき無効電力に最も近いものはどれか。
  6. モーターなどの誘導性負荷を含む回路の力率を改善するために、一般に行われる方法はどれか。
  7. 抵抗 R = 8 Ω と、リアクタンス X = 6 Ω のコイルを直列に接続した負荷に、実効値100 Vの正弦波電圧を加えた。負荷の有効電力はどれか。
  8. 入力電流が正弦波でなく高調波を多く含む電源装置で、電流の基本波が電圧と同相でも、力率が1にならない理由として、正しいものはどれか。

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