制御工学の基礎

一巡伝達関数のゲインを上げたところ、位相余裕が60°から30°に減った。閉ループのステップ応答の変化として正しいものはどれか。

  1. Aオーバーシュートが小さくなって振動がなくなり、そのかわりに応答の立ち上がりが遅くなる
  2. B位相余裕は周波数応答の指標なので、ステップ応答の形には影響しない
  3. C応答は速くなる傾向があるが、オーバーシュートが大きくなり、振動が収まりにくくなる
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正解:C. 応答は速くなる傾向があるが、オーバーシュートが大きくなり、振動が収まりにくくなる

ゲインを上げるとゲイン交差周波数が高くなって応答は速くなりますが、位相余裕が減ると、閉ループの減衰係数が小さくなります。目安として、減衰係数 ζ は位相余裕(度)の約100分の1と見積もられます。一巡伝達関数が ωn²/(s(s + 2ζωn)) の標準的な系では、位相余裕60°でオーバーシュートは約9%、30°では約42%になります。位相余裕が0に近づくと持続振動に近づき、負になると不安定になります。

  • A. 位相余裕が大きくなるときの傾向で、逆です。
  • B. 位相余裕は、ステップ応答のオーバーシュートや振動の収まり方と強く結びついています。
  • C. 正しい。速さと安定の余裕は、トレードオフの関係にあります。
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