可逆圧縮とは

かぎゃくあっしゅく

圧縮したデータから、元のデータを1ビットも違わずに復元できる圧縮の方式。ロスレス圧縮ともいう。記号の出る確率の偏りを使うハフマン符号や算術符号、繰り返しを使うLZ77などのLZ方式、ランレングス符号化があり、ZIP、gzip、PNG、FLACなどで使われる。プログラムや文書、表のデータなど、1ビットの違いも許されないデータに使う。どれだけ縮むかはデータの冗長度で決まり、すべてのデータを小さくできる可逆圧縮はない。

「可逆圧縮」は、2分野の5問の練習問題に出てきます(情報理論と符号の基礎, Web技術の基礎など)。

この用語の分野: 情報理論と符号の基礎

可逆圧縮の練習問題に挑戦

可逆圧縮と、情報源のエントロピーの関係の説明として、正しいものはどれか。

  1. A優れた可逆圧縮のアルゴリズムを使えば、どのような内容のファイルでも、必ず元より小さくできる
  2. B記号を独立に出す情報源でも、工夫した可逆な符号なら、平均符号長をエントロピーより小さくできる
  3. C可逆な符号の平均符号長はエントロピーより小さくできないが、記号をまとめて符号化すると近づけられる
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正解:C. 可逆な符号の平均符号長はエントロピーより小さくできないが、記号をまとめて符号化すると近づけられる

記号を独立に出す情報源では、可逆な符号の1記号あたりの平均符号長はエントロピー以上になり、記号をまとめて符号化すると、エントロピーにいくらでも近づけられます(情報源符号化定理)。また、nビットのファイルは2ⁿ通りあるのに、それより短いビット列は全部で 2ⁿ − 1 通りしかないので、すべてのファイルを短くできる可逆圧縮はありません。可逆圧縮は、偏りや繰り返しのあるデータを短くする代わりに、そうでないデータを少し長くしています。

データを圧縮するとき、非可逆圧縮ではなく可逆圧縮を使わなければならないものはどれか。

  1. Aプログラムの実行ファイルを、圧縮して配布する
  2. B動画配信で、映像を回線の速さに合わせて小さくして送る
  3. C音楽を携帯プレーヤーで聞くために、ファイルを小さくする
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正解:A. プログラムの実行ファイルを、圧縮して配布する

可逆圧縮は元のデータを1ビットも違わずに復元でき、非可逆圧縮は人が気づきにくい部分を捨てる代わりに、大きく縮められます。プログラムは1ビットでも違うと正しく動かないので、ZIPなどの可逆圧縮を使います。映像や音楽は、多少の違いが目や耳で分かりにくいので、JPEGやMP3、動画の符号化方式などの非可逆圧縮がよく使われます。

解説の中の「可逆圧縮」

「可逆圧縮」が出てくる問題(5問)

  1. 可逆圧縮と、情報源のエントロピーの関係の説明として、正しいものはどれか。
  2. データを圧縮するとき、非可逆圧縮ではなく可逆圧縮を使わなければならないものはどれか。
  3. 8種類の記号を出す情報源のエントロピーが2.4ビットであった。冗長度を 1 − (エントロピー ÷ 最大エントロピー) と定義するとき、この情報源の冗長度はどれか。
  4. ZIPやgzipなどで使われるLZ77方式の考え方として、正しいものはどれか。
  5. Webページで使う画像の形式と、その一般的な使い方の組み合わせとして、適切なものはどれか。

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