タイミング解析とCDC

非同期FIFOのグレイコードのポインタを相手のドメインに渡す経路を、非同期だからといって制約なし(フォールスパス)にすると問題になりうる理由として正しいものはどれか。

  1. Aフォールスパスにすると、同期化回路のフリップフロップが論理合成で削除されるから
  2. Bビットごとの遅延の差がポインタの更新間隔を超えると、1回に1ビットだけ変わるという前提が受け側で崩れるから
  3. Cフォールスパスにすると、ポインタがツールによってバイナリに戻されるから
答えと解説を見る

正解:B. ビットごとの遅延の差がポインタの更新間隔を超えると、1回に1ビットだけ変わるという前提が受け側で崩れるから

グレイコードのポインタは、受け側のどのエッジで見ても、変化中のビットが1つ以内であることを前提にしています。経路を制約なしにすると、配置配線でビットごとの遅延が大きくばらつくことがあります。例えば送り側の周期が 2 ns で、1回目に変わるビットが届くのに 3 ns、2回目に変わるビットが 1 ns かかると、どちらも時刻 3 ns に届き、2ビットが同時に変わったように見えます。そこで最大遅延の制約を付け、遅延の差を送り側の1周期以内に抑えます。

この分野を解く 分野ページへ

タイミング解析とCDCの参考書を探す PR

Amazonの検索結果へのリンクです。Amazonのアソシエイトとして、半導体教室は適格販売により収入を得ています。

タイミング解析とCDCのほかの問題

  1. クロック周期 2.0 ns の同期回路で、送り側フリップフロップのクロック→出力遅延が 0.2 ns、組み合わせ回路の遅延が 1.4 ns、受け側フリップフロップのセットアップ時間が 0.1 ns である。クロックスキューを0とすると、セットアップのスラックはいくらか。
  2. フリップフロップ間の経路で、クロック→出力遅延が 0.15 ns、組み合わせ回路の最大遅延が 2.2 ns、セットアップ時間が 0.15 ns である。スキューとクロックの不確かさを無視すると、この経路で動作できる最大のクロック周波数はいくらか。
  3. STAのレポートに出てくるWNSとTNSの説明として正しいものはどれか。
  4. クロック周期 1.0 ns、クロック→出力遅延 0.1 ns、組み合わせ回路の遅延 0.85 ns、セットアップ時間 0.08 ns の経路がある。受け側フリップフロップのクロックが送り側より 0.05 ns 遅れて届くとき、セットアップのスラックはいくらか。
  5. 受け側フリップフロップのクロックが送り側より遅れて届く(正のスキュー)ときの、セットアップとホールドへの影響として正しいものはどれか。