ダイヤモンド半導体とは
だいやもんどはんどうたい
炭素の結晶であるダイヤモンドを使う半導体。バンドギャップ約5.5 eV、物質中で最高クラスの熱伝導率、高い絶縁破壊電界をもち、高耐圧・高周波・高温のデバイスに有望とされるが、n型の添加や大きな基板の製造が難しい。
「ダイヤモンド半導体」は、1分野の2問の練習問題に出てきます(化合物半導体など)。
この用語の分野: 化合物半導体
だいやもんどはんどうたい
炭素の結晶であるダイヤモンドを使う半導体。バンドギャップ約5.5 eV、物質中で最高クラスの熱伝導率、高い絶縁破壊電界をもち、高耐圧・高周波・高温のデバイスに有望とされるが、n型の添加や大きな基板の製造が難しい。
「ダイヤモンド半導体」は、1分野の2問の練習問題に出てきます(化合物半導体など)。
この用語の分野: 化合物半導体
ダイヤモンドはバンドギャップが約5.5 eVの超ワイドバンドギャップ半導体で、絶縁破壊電界は約10 MV/cmと見込まれ、SiCやGaNの約3 MV/cmを大きく上回ります。熱伝導率は約2000 W/(m·K)と物質の中で最高クラスで、銅の約5倍です。電子と正孔の移動度も比較的高いため、パワーデバイスの性能指数は理論上SiCやGaNを上回ります。これらの性質から「究極の半導体」と呼ばれることがあります。
p型はホウ素の添加でつくれますが、アクセプタ準位は価電子帯から約0.37 eVと深く、室温では添加したホウ素の一部しか正孔を出しません。n型はさらに難しく、リンのドナー準位は伝導帯から約0.57 eVと非常に深いため、室温で動ける電子はごくわずかです。SiやSiCのように、添加した不純物のほとんどがキャリアを出す浅い準位が得られないことが、ダイヤモンドのデバイスを難しくしている根本的な理由です。
ダイヤモンドの表面を水素の原子で終端すると、表面のすぐ下に正孔が集まった薄い伝導層(2次元正孔ガス)ができます。この層は、表面に吸着した物質との間で電子がやり取りされることで生じると考えられており、NO2などを吸着させると正孔の密度を高められます。深い不純物準位の問題を避けられるため、この表面の伝導層をチャネルに使うpチャネルのMOSFETの研究が進んでいます。佐賀大学は2023年に、NO2で正孔を誘起したpチャネルのダイヤモンドMOSFETを使ったパワー回路の動作を発表しました。
ダイヤモンドの単結晶は、メタンと水素を原料とするCVD(化学気相成長)などでつくりますが、SiやSiCのように大口径で欠陥の少ない基板を安く量産することはまだ難しく、2020年代半ばの時点では小さな基板での研究開発が中心です。用途としては、高耐圧のパワーデバイスのほか、高周波・高出力の増幅器、放射線や高温に強い素子、ダイヤモンド中の窒素-空孔中心(NVセンター)を使う量子センサなどが検討されています。
正解:A. 表面のすぐ下に正孔が集まった薄い伝導層ができ、深い不純物準位の問題を避けてpチャネルのトランジスタをつくれるから
ダイヤモンド半導体では、ホウ素やリンの不純物準位が深いため、室温で十分なキャリアを得にくいことが課題です。表面を水素で終端すると、表面に吸着した物質との間で電子がやり取りされ、表面のすぐ下に正孔が集まった2次元正孔ガスができます。NO2などを吸着させると正孔の密度を高められ、この層をチャネルにしたpチャネルのMOSFETが研究されています。佐賀大学は2023年に、NO2で正孔を誘起したダイヤモンドMOSFETによるパワー回路の動作を発表しました。
約5.5 eVの大きなバンドギャップ、約10 MV/cmの高い絶縁破壊電界、物質中で最高クラスの熱伝導率をあわせもつことです。高耐圧で発熱の大きいパワーデバイスや、高温・放射線環境で使う素子に向くと期待されています。
ドナーとして使えるリンの準位が伝導帯から約0.57 eVと深く、室温ではほとんど電子を出さないためです。p型のホウ素も約0.37 eVと深めで、室温のキャリア密度が低くなりやすいことが共通の課題です。
2020年代半ばの時点では研究開発の段階です。パワー回路の動作などの成果は報告されていますが、大口径で高品質な基板の量産と、ドーピングの問題の解決が実用化の鍵になっています。
ダイヤモンド半導体ではリンの準位が約0.57 eVと深く、室温の熱エネルギー(約0.026 eV)よりはるかに大きいため、ほとんどのリンが電子を出しません。
ダイヤモンド半導体で、リンを添加したn型の層の室温での電子の密度が、添加したリンの濃度よりはるかに小さくなる主な理由と…ダイヤモンド半導体では、ホウ素やリンの不純物準位が深いため、室温で十分なキャリアを得にくいことが課題です。
ダイヤモンド半導体のトランジスタで、表面を水素で終端してできる伝導層がチャネルとして研究されている主な理由として正しい…Amazonの検索結果へのリンクです。Amazonのアソシエイトとして、半導体教室は適格販売により収入を得ています。
ドナー ウルツ鉱型構造 MMIC GaAs(ガリウムヒ素) 効率ドループ 混晶半導体 Ga2O3(酸化ガリウム) III-V族化合物半導体 GaN(窒化ガリウム) 直接遷移型