ディレーティングとは

でぃれーてぃんぐ

信頼性を高めるため、電圧・電流・温度などを定格いっぱいではなく余裕をもたせて使うこと。例えば電圧は定格の70〜80%以下、接合温度は最大定格150 ℃に対して125 ℃以下で使う、といった基準を設ける。

「ディレーティング」は、4分野の5問の練習問題に出てきます(データシートの読み方, パワー半導体, バイポーラトランジスタなど)。

この用語の分野: データシートの読み方

ディレーティングの練習問題に挑戦

パワーデバイスを選ぶとき、定格電圧に余裕をもたせて実際の使用電圧より高い耐圧の素子を使う(ディレーティングする)主な理由はどれか。

  1. Aスイッチング時のサージ電圧や、宇宙線による故障などに備えて信頼性を確保するため
  2. B部品の価格を下げるため
  3. Cオン抵抗を下げるため
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正解:A. スイッチング時のサージ電圧や、宇宙線による故障などに備えて信頼性を確保するため

実際の回路では、スイッチング時に寄生インダクタンスによるサージ電圧が加わるうえ、高電圧で使い続けると宇宙線由来の中性子がデバイス内で電荷を生み、突然の破壊(シングルイベントバーンアウト)が起こる確率が電圧とともに急に上がります。そのため、例えば400 V系の回路に650 V品を使うように、使用電圧の1.5倍程度の定格の素子を選ぶのが一般的です。高度の高い場所では余裕をさらに大きくします。

部品の「ディレーティング」の考え方として適切なものはどれか。

  1. A定格には余裕が見込まれているので、定格いっぱいの条件で使うのが最も経済的である
  2. B部品を定格より厳しい条件で短時間動かし、合格したものだけを選んで使う
  3. C信頼性を高めるため、電圧や温度などを定格いっぱいではなく余裕をもたせて使う
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正解:C. 信頼性を高めるため、電圧や温度などを定格いっぱいではなく余裕をもたせて使う

ディレーティングは、定格に対して余裕をもたせて部品を使う設計の考え方です。例えば電圧は定格の70〜80%以下、接合温度は最大定格の150 ℃に対して125 ℃以下で使うといった基準を、会社や業界ごとに決めています。部品の故障率は温度や電圧のストレスが大きいほど高くなるため、余裕をとるほど寿命が延びます。定格より厳しい条件で動かして初期不良品を取り除くのはスクリーニング(バーンイン)で、ディレーティングとは別の手法です。

解説の中の「ディレーティング」

「ディレーティング」が出てくる問題(5問)

  1. パワーデバイスを選ぶとき、定格電圧に余裕をもたせて実際の使用電圧より高い耐圧の素子を使う(ディレーティングする)主な理由はどれか。
  2. 部品の「ディレーティング」の考え方として適切なものはどれか。
  3. コレクタ-エミッタ間電圧5 V、コレクタ電流100 mAで動作しているトランジスタのコレクタ損失はいくらか。
  4. OCVディレーティングとして、セットアップ解析で送り側のクロック経路とデータ経路の遅延を1.1倍、受け側のクロック経路の遅延を0.9倍にする。送り側クロック経路 1.0 ns、データ経路(クロック→出力を含む)1.5 ns、受け側クロック経路 1.0 ns(共通部分はない)、周期 3.0 ns、セットアップ時間 0.1 ns のとき、セットアップのスラックはいくらか。
  5. 最大接合温度 Tj(max) = 125 ℃、θJA = 50 ℃/W のICを、周囲温度 Ta = 85 ℃ で使うとき、許される消費電力の上限はいくらか。

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