WDM(波長多重)とは

だぶりゅーでぃーえむ

異なる波長の光に別々の信号を乗せ、1本の光ファイバでまとめて送る方式。波長の間隔が20 nmと広いCWDMと、100 GHz(約0.8 nm)などの狭い間隔で多数の波長を並べるDWDMがある。

「WDM(波長多重)」は、2分野の5問の練習問題に出てきます(シリコンフォトニクス, イメージセンサ・光デバイスなど)。

この用語の分野: シリコンフォトニクス

WDM(波長多重)の練習問題に挑戦

波長多重(WDM)の説明として正しいものはどれか。

  1. A1つの波長の光を複数のファイバに分け、同じ信号を同時に何本ものファイバで送る
  2. B波長の異なる複数の光にそれぞれ別の信号を乗せ、1本のファイバでまとめて送る
  3. C1本のファイバで、時間を細かく区切って複数の信号を順番に送る
答えと解説を見る

正解:B. 波長の異なる複数の光にそれぞれ別の信号を乗せ、1本のファイバでまとめて送る

WDM(Wavelength Division Multiplexing)は、異なる波長の光が同じファイバの中を互いにほとんど影響し合わずに進むことを利用し、波長ごとに別の信号を乗せる方式です。例えば100 Gb/sの信号を4つの波長で送れば、1本のファイバで400 Gb/sを送れます。送信側で合波器、受信側で分波器を使い、シリコンフォトニクスではリング共振器、アレイ導波路回折格子(AWG)、マッハツェンダー型のフィルタなどで実現します。時間を区切って送る方式は時分割多重と呼ばれます。

データセンター向けの光トランシーバのCWDM(粗い波長多重)では、例えば1271、1291、1311、1331 nmのように20 nm間隔で波長を並べる。間隔を広くとる主な理由はどれか。

  1. A波長の間隔を広くするほどファイバの損失や分散が小さくなり、増幅器なしで光がより遠くまで届くから
  2. Bレーザーの温度を一定に保つ制御をしなくても、温度による波長のずれが隣の波長に重なりにくいから
  3. C20 nmより狭い間隔の合波器や分波器は、原理的につくることができないから
答えと解説を見る

正解:B. レーザーの温度を一定に保つ制御をしなくても、温度による波長のずれが隣の波長に重なりにくいから

半導体レーザーの発振波長は温度で変わり、DFBレーザーでは1 ℃あたり約0.1 nmずれます。温度が数十 ℃変わると数 nmずれるため、間隔が狭いと隣の波長と重なってしまいます。CWDMでは20 nmと広い間隔をとることで、ペルチェ素子などによる温度制御なしでレーザーを使え、低コストで消費電力も小さくなります。一方、長距離の通信で使うDWDMは0.8 nm(100 GHz)などの狭い間隔で多数の波長を並べるため、温度制御が欠かせません。間隔を広げてもファイバの損失は小さくなりません。

解説の中の「WDM(波長多重)」

「WDM(波長多重)」が出てくる問題(5問)

  1. 波長多重(WDM)の説明として正しいものはどれか。
  2. データセンター向けの光トランシーバのCWDM(粗い波長多重)では、例えば1271、1291、1311、1331 nmのように20 nm間隔で波長を並べる。間隔を広くとる主な理由はどれか。
  3. Cバンド(波長1.55 µm付近)の波長多重で、周波数の間隔100 GHzは、波長の間隔にするとおよそいくらか(Δλ ≈ λ² × Δf / c、c = 3×10⁸ m/s)。
  4. 光通信で、単一の波長で安定に発振させるために、回折格子を内蔵した半導体レーザーはどれか。
  5. リング共振器の周長を短くしたときの変化として正しいものはどれか。

シリコンフォトニクスの参考書を探す PR

Amazonの検索結果へのリンクです。Amazonのアソシエイトとして、半導体教室は適格販売により収入を得ています。

関連する用語

リング共振器 シリコンフォトニクス 導波路 Cバンド 屈折率 エッジカプラ Oバンド キャリア分散効果(プラズマ分散効果) グレーティングカプラ CPO(コパッケージドオプティクス)

用語集の一覧へ