信頼性エンジニア

製品が使われる期間を通じて故障せずに動くことを、加速試験と故障のしくみの解析によって確かめ、保証する技術者です。

仕事の内容

信頼性エンジニアは、半導体製品が想定された使用期間と環境のもとで、故障せずに動き続けることを確かめる仕事です。実際の使用期間が過ぎるのを待って確かめることはできないため、温度や電圧、湿度を高めて劣化を速める加速試験を行います。代表的なものに、HTOL(高温動作寿命試験)、高温高湿バイアス試験(THB)、HAST(高度加速ストレス試験)、温度サイクル試験があります。試験の計画を立て、その結果をもとに製品を量産・出荷してよいかを判断する認定(クオリフィケーション)に関わります。故障が出たときは、そのしくみを解析して設計や工程の改善につなげます。

一緒に働く人・扱うもの

劣化の原因はトランジスタ、配線、パッケージのどこにでもあり得るため、デバイスエンジニア、プロセスエンジニア、パッケージ・実装エンジニア、回路設計者と協力します。顧客から信頼性の資料を求められたときや、市場で不具合が起きたときには、品質保証の部門と一緒に対応することもあります。扱うものは、試験用の恒温槽や試験用の基板、試験の規格、故障したサンプルの解析結果、寿命のデータとその統計解析です。試験の条件は、JEDECの規格や、車載向けのAEC-Q100などの業界規格を参考に決めることが多くあります。

求められる知識とスキル

故障のしくみ(故障メカニズム)の理解が中心です。配線の金属原子が電流によって移動するエレクトロマイグレーション、ゲート絶縁膜が時間とともに壊れるTDDB(経時絶縁破壊)、しきい値電圧が変化するNBTIやホットキャリア注入(HCI)、パッケージの熱ひずみによる破壊などがあります。加速試験の結果を実際の使用条件に換算するために、アレニウスモデルなどの加速モデルと、ワイブル分布などの寿命の統計を使いこなす力が必要です。規格を正確に読み、条件と結果をていねいに記録して説明する姿勢も求められます。

学び始めるなら

まずは『信頼性』の分野で、バスタブ曲線、故障率の表し方、主な故障メカニズムと加速試験の考え方を学びましょう。車載向けの製品を扱うなら、品質の要求と規格を扱う『車載半導体と機能安全』の分野が役立ちます。故障の多くはトランジスタや配線、パッケージで起こるため、『MOSFET』『配線プロセス』『パッケージ・実装』の分野も合わせて学ぶと、故障の原因を構造から考えられるようになります。後工程から品質までの流れは『後工程・品質・安全』コースでつかめます。

学んでおきたい分野

信頼性 51問 車載半導体と機能安全 50問 パッケージ・実装 50問 MOSFET 50問 配線プロセス 51問 歩留まり・品質管理 50問

この職種の基礎10問

学んでおきたい分野から、基本の問題を10問選びました

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おすすめの学習コース

よく出てくる用語

HTOL(高温動作寿命試験) 高温高湿バイアス試験(THB) HAST(高度加速ストレス試験) 温度サイクル試験 バスタブ曲線 アレニウスモデル ワイブル分布 FIT エレクトロマイグレーション TDDB(経時絶縁破壊) NBTI AEC-Q100

よくある質問

文系や未経験から信頼性エンジニアになれますか?

故障のしくみを物理的に理解する必要があるため、一般に、電気電子・物理・材料・機械などの理工系の知識が役立つ職種です。一方で、試験の計画や統計解析、規格にもとづく管理は、他の業界の信頼性や品質の仕事と共通する部分もあります。採用の条件は会社や時期によって異なります。

歩留まり・品質エンジニアとの違いは何ですか?

歩留まり・品質エンジニアは、製造した時点で不良になるものを減らすことに主眼を置きます。信頼性エンジニアは、出荷した時点では良品だったものが、使われているうちに故障しないかを扱います。どちらも不良解析と統計を使いますが、扱う時間の長さが違うと考えると分かりやすいでしょう。

必要な資格はありますか?

一般に、必須の免許や資格はありません。信頼性工学や品質管理に関する検定・資格を学習に活用する人もいますが、採用での扱いは会社によって異なります。実務では、故障のしくみの理解と、試験の規格を正しく読み、結果を統計的に判断する力が重視されます。

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