RAIDの容量計算ツール

複数のディスクをまとめて1つのように使うRAIDで、使える容量と、ディスクが壊れたときの強さを計算します。RAIDのレベルを切り替えて、容量の効率と信頼性のトレードオフを比べられます。データとパリティがどのディスクに置かれるかも図で確かめられます。

ディスクの構成

結果

実効容量
–
容量効率(実効容量 ÷ 合計容量)
–
故障しても大丈夫な台数
–
1年間にデータを失う確率(目安)
–

D はデータ、M はミラー(同じデータの写し)、P と Q はパリティです。RAID 5・6 では、パリティを置くディスクをストライプごとにずらします(図は4ストライプ分。13台以上は12台まで表示)。

レベルごとの比較

データを失う確率は、各ディスクが1年の間に独立に壊れ、壊れたディスクを交換・再構築しないという、悲観的で簡単なモデルの目安です。実際には故障したディスクをすぐに交換して再構築するので、確率はずっと小さくなりますが、再構築中のもう1台の故障や、読めないセクタ(URE)による失敗の危険があります。RAIDはバックアップの代わりにはなりません。

RAIDとは

RAID(Redundant Arrays of Inexpensive / Independent Disks)は、複数のディスクを組み合わせて、1台のディスクのように使う技術です。データを複数のディスクに分けて書く(ストライピング)ことで速くしたり、同じデータや計算で復元できる情報(パリティ)を別のディスクに置く(冗長化)ことで、ディスクが壊れてもデータを失わないようにしたりします。レベルによって、使える容量・速さ・信頼性のバランスが違います。

RAID 0・1・10

RAID 0 はデータを全ディスクに分けて書くだけで、容量はすべて使えて速いものの、1台でも壊れるとすべてのデータを失います。RAID 1 は同じデータを複数のディスクに書く(ミラーリング)ので、1台分の容量しか使えませんが、1台が残っていればデータは無事です。RAID 10 は、2台ずつのミラーを作ってその上でストライピングする方式で、容量は半分になりますが、速さと信頼性を両立します。同じミラーの2台が両方壊れない限り、複数台が壊れても耐えられます。

RAID 5・6 とパリティ

RAID 5 は、データといっしょにパリティ(データのXORなど)を書き、1台分の容量をパリティに使います。どの1台が壊れても、残りのディスクのデータとパリティから壊れたディスクの内容を計算して戻せます。パリティの置き場所をディスクごとにずらすので、特定のディスクに書き込みが集中しません。RAID 6 はパリティを2種類持ち、2台分の容量を使う代わりに、2台が同時に壊れても耐えられます。ディスク6台(1台4 TB)なら、RAID 5 の実効容量は20 TB、RAID 6 は16 TB です。

再構築とバックアップ

ディスクが壊れたら、新しいディスクに交換して、ほかのディスクから内容を作り直します(リビルド)。大容量のディスクでは再構築に何時間〜何日もかかり、その間にもう1台壊れたり、読めない部分が見つかったりすると、RAID 5 ではデータを失います。このため、大容量のディスクでは RAID 6 が選ばれることが増えています。また、RAIDは誤ってデータを消したり、ウイルスに書き換えられたりしたときには役に立たないので、別の場所へのバックアップと組み合わせて使います。

関連する問題を解く

RAID1の説明として、適切なものはどれか。

  1. Aデータを複数のディスクに分けて書き込み(ストライピング)、読み書きを速くするが、冗長性はない
  2. B同じデータを2台のディスクに書き込み(ミラーリング)、1台が故障してもデータを失わない
  3. Cデータと誤り訂正のためのパリティを複数のディスクに分散して書き込み、1台が故障してもデータを復元できる
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正解:B. 同じデータを2台のディスクに書き込み(ミラーリング)、1台が故障してもデータを失わない

RAID1は、同じデータを2台のディスクに書き込むミラーリングで、1台が故障しても、もう1台のデータで処理を続けられます。データを記録できる容量は、ディスク2台の合計の半分になります。ストライピングだけで冗長性がないのはRAID0、パリティを分散して書き込むのはRAID5です。なお、RAIDはディスクの故障に備える仕組みで、誤って消したデータや、ランサムウェアで暗号化されたデータは両方のディスクに反映されるので、バックアップの代わりにはなりません。

容量4 TBのディスク4台でRAID5を構成した。データを記録できる容量として、正しいものはどれか。

  1. A8 TB
  2. B12 TB
  3. C16 TB
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正解:B. 12 TB

RAID5では、データとパリティを全部のディスクに分散して書き込み、ディスク1台分の容量をパリティに使います。そのため、データを記録できる容量は (4 − 1) × 4 TB = 12 TB で、1台が故障しても、残りのディスクのデータとパリティから失われたデータを復元できます。8 TBは容量が半分になるRAID1やRAID10の場合、16 TBは冗長性のないRAID0の場合の容量です。

容量8 TBのディスク6台でRAID6を構成した。データを記録できる容量と、データを失わずに耐えられる同時に故障するディスクの台数の組合せとして、正しいものはどれか。

  1. A32 TB、2台まで
  2. B40 TB、1台まで
  3. C48 TB、2台まで
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正解:A. 32 TB、2台まで

RAID6は、2種類のパリティを分散して書き込む方式で、ディスク2台分の容量をパリティに使います。データを記録できる容量は (6 − 2) × 8 TB = 32 TB で、同時に2台まで故障してもデータを失いません。ディスクの容量が大きくなると、1台の故障から復旧(リビルド)する時間が長くなり、その間にもう1台が故障する危険が増えるため、RAID5よりRAID6が選ばれることが多くなっています。

4台のディスクで構成したRAID10(2台ずつのミラーを2組作り、その2組にストライピングする)で、4台のうち2台が同時に故障した。どの2台が故障するかは等しい確率で起こるとき、データが失われる確率として、正しいものはどれか。

  1. A1/6
  2. B1/3
  3. C2/3
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正解:B. 1/3

4台から故障する2台を選ぶ組合せは C(4, 2) = 6 通りです。データが失われるのは、同じミラーの組の2台がそろって故障したときで、ミラーの組は2組あるので2通りです。したがって、データが失われる確率は 2 ÷ 6 = 1/3 です。残りの4通りでは、各ミラーの組に1台ずつ残るのでデータは失われず、RAID10は組合せによっては2台の故障にも耐えますが、どの2台でも耐えられるRAID6とは違います。

1台あたり毎秒200回のランダムな入出力(IOPS)ができるディスク4台でRAID5を構成した。小さなデータのランダムな書き込みを1回行うたびに、旧データと旧パリティの読み出し、新データと新パリティの書き込みの合わせて4回の入出力が必要になるとし、キャッシュの効果は考えない。書き込みだけを行うとき、RAID5全体で処理できる書き込みの回数として、正しいものはどれか。

  1. A毎秒200回
  2. B毎秒400回
  3. C毎秒800回
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正解:A. 毎秒200回

4台のディスク全体で処理できる入出力は 4 × 200 = 毎秒800回です。RAID5では1回の書き込みに4回の入出力が必要なので、書き込みの回数は 800 ÷ 4 = 毎秒200回になります。この、書き込み1回に必要な入出力の回数の増加を「書き込みペナルティ」と呼び、ミラーリングのRAID10では2回なので毎秒400回になります。書き込みの多い用途では、容量の効率だけでなく、この性能の違いも考えてRAIDレベルを選びます。

よくある質問

RAID 5 で4 TB のディスクを4台使うと、容量はいくつですか?

1台分をパリティに使うので、(4 − 1) × 4 TB = 12 TB です。容量効率は75%です。

RAID 10 と RAID 5 はどちらがよいですか?

RAID 10 は書き込みが速く、再構築も短時間で済みますが、容量は半分になります。RAID 5 は容量の効率がよい一方、書き込みのたびにパリティを計算するので書き込みが遅くなりがちで、再構築中の危険も大きくなります。データベースのように書き込みの多い用途では RAID 10 がよく使われます。

RAID があればバックアップは要りませんか?

要ります。RAID はディスクの故障には強くなりますが、誤った削除、ソフトウェアの不具合、ランサムウェアによる暗号化、火災などには無力です。別の装置や場所へのバックアップが必要です。

試験ではどのように問われますか?

基本情報技術者試験などでは、RAID のレベルごとの特徴(ストライピング・ミラーリング・パリティ)や、ディスクの台数と容量から実効容量を求める問題、何台の故障まで耐えられるかを問う問題がよく出ます。

関連する用語

RAID

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