稼働率の計算ツール

MTBF(平均故障間隔)とMTTR(平均修復時間)から稼働率を求め、1年あたりの停止時間に直します。複数の装置を直列につないだときや、並列にして冗長化したとき、n台のうちk台が動けばよい構成のときの、システム全体の稼働率も計算できます。基本情報技術者試験などでよく出る稼働率の計算を、手で解いたあとに確かめるのにも使えます。

MTBFとMTTRから

稼働率
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停止時間の目安
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故障の回数の目安(1年あたり)
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装置の組み合わせ(行ごとのまとまりを直列につなぐ)

各行は、稼働率が同じ装置n台のまとまりで、そのうちk台が動いていればよいとします。k = 1 なら並列(1台でも動けばよい)、k = n ならn台の直列と同じです。空欄の行は使いません。

稼働率(%)台数 n必要な台数 kまとまりの稼働率

システム全体

システム全体の稼働率
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停止時間の目安
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9 の数(ナイン)
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各装置は互いに独立に故障し、稼働率は長い期間の平均とみなして計算しています。1年は8760時間としています。

MTBF・MTTRと稼働率

MTBF(平均故障間隔)は故障から次の故障までの平均の動作時間、MTTR(平均修復時間)は故障してから直るまでの平均の時間です。稼働率は、全体の時間のうち動いている時間の割合で、A = MTBF ÷ (MTBF + MTTR) で求めます。既定値のMTBF 480時間、MTTR 20時間なら、480 ÷ 500 = 0.96(96%)です。稼働率を上げるには、故障しにくくしてMTBFを長くするか、すぐ直せるようにしてMTTRを短くします。

直列のシステム: 稼働率の積

装置をすべて動かさないとシステムが動かない構成を直列といい、全体の稼働率は各装置の稼働率の積になります。稼働率0.9の装置2台の直列なら 0.9 × 0.9 = 0.81 で、装置を増やすほど全体の稼働率は下がります。ネットワーク機器、サーバ、ストレージのように、処理の経路にあるものはどれか1つでも止まると全体が止まるので、直列として考えます。このツールでは、行ごとのまとまりを直列につないで全体を計算します。

並列のシステム(冗長化): 1 −(すべて止まる確率)

同じ働きの装置を複数用意し、どれか1台でも動けばよい構成を並列といいます。全体が止まるのはすべての装置が同時に止まるときだけなので、稼働率は 1 − (1 − a)ⁿ になります。稼働率0.9の装置2台の並列なら 1 − 0.1 × 0.1 = 0.99 です。既定値の1行目(90%、2台のうち1台)と2行目(95%、1台)を直列につなぐと、0.99 × 0.95 = 0.9405(94.05%)になります。冗長化は、単一障害点(そこが止まると全体が止まる箇所)をなくすための基本的な方法です。

n台のうちk台が動けばよい構成

3台のうち2台が動いていれば処理が間に合う、といった構成では、動いている台数がk台以上になる確率を足し合わせます。稼働率aの装置n台のうちk台以上が動く確率は、Σ C(n, j)·aʲ·(1 − a)ⁿ⁻ʲ(j = k〜n)です。稼働率0.9の装置3台のうち2台が動けばよいなら、3 × 0.9² × 0.1 + 0.9³ = 0.243 + 0.729 = 0.972 になります。k = 1 は並列、k = n は直列と同じ式になるので、このツールではすべてをk台のまとまりとして計算しています。

稼働率と停止時間、ナイン

稼働率の違いは、停止時間にすると実感しやすくなります。99%は1年で約87.6時間、99.9%は約8.76時間、99.99%は約53分、99.999%は約5分の停止にあたります。小数点の前後に並ぶ9の数から、99.9%を「スリーナイン」、99.999%を「ファイブナイン」と呼びます。クラウドなどのサービスでは、稼働率の目標をSLA(サービスレベル合意)として示すことがあります。実際には、計画停止を含めるかどうかや、装置が独立に故障するという前提が成り立つかどうかに注意が必要です。

信頼性の問題を解く

MTBF(平均故障間隔)の説明として正しいものはどれか。

  1. A故障してから修理が完了するまでの平均時間
  2. B最初の故障が起きるまでの最短時間
  3. C修理可能なシステムで、故障から次の故障までの平均動作時間
答えと解説を見る

正解:C. 修理可能なシステムで、故障から次の故障までの平均動作時間

MTBF(Mean Time Between Failures)は、修理しながら使うシステムで、故障と故障の間の平均動作時間を表し、大きいほど信頼性が高いことを示します。故障から修理完了までの平均時間はMTTR、修理しない部品の故障までの平均時間はMTTFと呼びます。MTBFは平均値なので、その時間までは故障しないという意味ではなく、最初の故障までの最短時間とも違います。

稼働率0.95のサーバを3台用意し、そのうち2台以上が動いていれば必要な処理能力を確保できるシステムがある。サーバは互いに独立に故障し、サーバ以外の機器の故障は考えないものとする。このシステムの稼働率として、正しいものはどれか。

  1. A0.9025
  2. B0.99275
  3. C0.999875
答えと解説を見る

正解:B. 0.99275

3台のうち2台以上が動いている確率を足し合わせます。ちょうど2台が動いている確率は 3 × 0.95² × 0.05 = 0.135375、3台とも動いている確率は 0.95³ = 0.857375 なので、稼働率は 0.135375 + 0.857375 = 0.99275 です。0.9025 は必要な2台を直列にした値で、予備の1台の効果が入っていません。0.999875 は3台のうち1台でも動けばよい並列の場合の値です。

よくある質問

稼働率はどう求めますか?

MTBF ÷ (MTBF + MTTR) で求めます。たとえばMTBFが480時間、MTTRが20時間なら、480 ÷ 500 = 0.96(96%)です。MTBFを長く、MTTRを短くするほど稼働率は高くなります。

直列と並列の稼働率の公式は?

直列は各装置の稼働率の積で、a₁ × a₂ × …です。並列は 1 − (1 − a₁)(1 − a₂)… で、すべてが同時に止まる確率を1から引きます。稼働率0.9の装置2台なら、直列は0.81、並列は0.99です。

直列と並列が混ざった構成はどう計算しますか?

並列の部分を先に1つのまとまりとして稼働率を求め、それを残りの装置と直列につないで積をとります。このツールでは、各行を1つのまとまり(n台のうちk台)として入力すると、行どうしを直列につないだ全体の稼働率を計算します。

稼働率99.99%は、1年でどれくらい止まりますか?

1年の8760時間の0.01%で、約0.876時間、つまり約53分です。99.9%なら約8.76時間、99.999%なら約5分です。

MTBFとMTTFの違いは?

MTTF(平均故障時間)は、修理しない部品が故障するまでの平均の時間です。MTBFは修理して使い続ける装置の故障間隔の平均で、修理できる装置の稼働率の計算に使います。

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