量子コンピュータのハードウェア
超伝導量子ビットを、希釈冷凍機で10〜20 mK程度まで冷やして動作させる主な理由はどれか。
- A配線や接合を超伝導状態にし、熱による量子ビットの励起や熱雑音を十分に小さくするため
- B低温にするとシリコンのバンドギャップが広がり、量子ビットの周波数が高くなるため
- C低温では電子の移動度が上がり、ゲートの操作を室温の1,000倍速くできるため
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正解:A. 配線や接合を超伝導状態にし、熱による量子ビットの励起や熱雑音を十分に小さくするため
トランズモンに使うアルミニウムは約1.2 K以下で超伝導になり、抵抗による損失がなくなります。さらに、周波数5 GHz程度の量子ビットのエネルギー hf を温度に換算すると約0.24 Kなので、熱のエネルギー kT がこれより十分小さくなるまで冷やさないと、熱によって|1⟩に励起されたり、配線から熱雑音が入ったりします。そのため、液体ヘリウムの温度の約4 Kでは足りず、ヘリウム3とヘリウム4の混合液を使う希釈冷凍機で10 mK程度まで冷やします。量子ビットの速さは移動度では決まらず、超伝導量子ビットはシリコンのバンドギャップも使いません。
- A. 正しい。超伝導を保ち、熱のエネルギー kT を量子ビットのエネルギー hf より十分小さくするためです。
- B. 超伝導量子ビットはシリコンのバンドギャップを使いません。周波数は、接合とキャパシタの回路の定数で決まります。
- C. 冷やす目的は速さではなく、超伝導状態にすることと、熱による励起や雑音を抑えることです。