制御工学の基礎
モータの制御で、内側に電流(トルク)のループ、外側に速度のループを置くカスケード制御にする。設計の考え方として正しいものはどれか。
- A内側の電流ループの応答を外側の速度ループより十分速くして、外側からは内側をほぼ理想的な電流源とみなせるようにする
- B外側の速度ループのほうを内側より速くして、速度の誤差を電流ループより先に取り除けるようにする
- C内側と外側のループの帯域をそろえて同じにし、2つのループの位相の遅れを互いに打ち消し合わせることで、系全体を最も安定にする
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正解:A. 内側の電流ループの応答を外側の速度ループより十分速くして、外側からは内側をほぼ理想的な電流源とみなせるようにする
カスケード制御では、外側のループの出力(速度の制御器が求めたトルクの指令)が、内側のループの目標値になります。内側の電流ループが十分速ければ、外側からは指令どおりの電流がすぐに流れるとみなせるので、速度ループは機械の慣性だけを相手に設計できます。電源電圧の変動のような外乱も、速度に影響する前に内側のループが抑えます。帯域が近いと2つのループが干渉して振動しやすくなるので、内側を外側より数倍から10倍程度速くするのが一般的です。
- A. 正しい。内側から順に、速いループを作っていきます。
- B. 外側を速くすると、内側の電流ループの遅れが速度ループの位相を大きく遅らせ、不安定になりやすくなります。
- C. 帯域が近いと、2つのループが干渉して振動しやすくなります。