無線通信の基礎

5Gのミリ波帯の基地局や端末で、多数のアンテナ素子を並べたアレイアンテナによるビームフォーミングが使われる主な理由として、最も適切なものはどれか。

  1. A波長が短いので小さな面積に多数の素子を並べることができ、鋭いビームによる高い利得で大きな伝搬損失を補えるため
  2. Bミリ波帯ではマルチパスがまったく起こらないので、ビームの向きを一度決めれば変える必要がないため
  3. Cアンテナ素子の数を増やすと、伝わる経路での伝搬損失そのものが小さくなるため
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正解:A. 波長が短いので小さな面積に多数の素子を並べることができ、鋭いビームによる高い利得で大きな伝搬損失を補えるため

アンテナ素子は波長の半分程度の間隔で並べるのが一般的なので、波長が1 cm前後のミリ波帯では、数cm四方の中に数十個の素子を並べられます。素子の数が多いほどビームは鋭くなり、その方向の利得が高くなるので、ミリ波帯の大きな伝搬損失を補えます。ただし、ビームが細いので、端末の移動や人体による遮蔽に合わせて、ビームの向きを探し直して追従させる必要があります。6 GHz以下の帯域でも、基地局に多数の素子を並べるマッシブMIMOが、空間多重で多くの端末と同時に通信するために使われています。

  • A. 正しい。小さく多数の素子で高い利得を得て、損失を補います。
  • B. ミリ波帯でも反射などによるマルチパスは起こります。また、端末の移動や遮蔽に合わせてビームを追従させる必要があります。
  • C. 経路での損失は伝わる距離や周波数、障害物で決まり、素子の数では変わりません。素子を増やして高くなるのは、ビームの方向の利得です。
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