量子コンピュータのハードウェア

シリコンのスピン量子ビットに、同位体 ²⁸Si の割合を高めた(同位体濃縮した)シリコンが使われる理由として正しいものはどれか。

  1. A²⁸Si は天然のシリコンよりバンドギャップが大きく、リーク電流が流れにくいから
  2. B天然のシリコンに約4.7%含まれる ²⁹Si は核スピンをもち、その磁場のゆらぎが電子スピンの位相を乱すから
  3. C²⁸Si は ²⁹Si より軽いので、電子の移動度が10倍以上になるから
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正解:B. 天然のシリコンに約4.7%含まれる ²⁹Si は核スピンをもち、その磁場のゆらぎが電子スピンの位相を乱すから

天然のシリコンは ²⁸Si が約92%、²⁹Si が約4.7%、³⁰Si が約3.1%で、このうち ²⁹Si だけが核スピンをもっています。核スピンは小さな磁石のように働き、その向きがランダムに変わると、電子スピンが感じる磁場がゆらいで位相が乱れ、T2 が短くなります。²⁹Si を0.1%程度以下まで減らした同位体濃縮シリコンを使うと、コヒーレンス時間が大きく延びます。

  • A. 同位体の違いで、バンドギャップはほとんど変わりません。
  • B. 正しい。核スピンをもつ ²⁹Si を減らすと、電子スピンの位相が乱れにくくなります。
  • C. 同位体の質量の違いによる移動度の変化はわずかで、使われる理由ではありません。
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