サイバー攻撃と防御の実務

同じ週に、3つの脆弱性の修正が公開された。運用の担当者は、1日に1つずつしか修正を適用できない。最初に修正を適用すべきものと、その理由の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。

  1. A社内の閉じたネットワークだけで使う業務サーバの脆弱性(CVSSの基本値9.8、悪用の報告なし)。基本値が最も高いから
  2. B社員のPCで使う画像の閲覧ソフトの脆弱性(CVSSの基本値5.5)。使っている台数が最も多いから
  3. Cインターネットに公開したVPN装置の脆弱性(CVSSの基本値8.1、実際の悪用が確認済み)。外部から届き、すでに攻撃に使われているから
答えと解説を見る

正解:C. インターネットに公開したVPN装置の脆弱性(CVSSの基本値8.1、実際の悪用が確認済み)。外部から届き、すでに攻撃に使われているから

CVSSの基本値は脆弱性そのものの深刻さを表す値で、自組織の環境で攻撃がどれだけ起きやすいかまでは表しません。インターネットから直接届く機器で、実際の攻撃で悪用されていることが確認された脆弱性は、すぐに狙われる可能性が高いので、基本値が8.1と9.8より低くても優先します。悪用の状況は、米国のCISAが2021年11月から公開している、悪用が確認された脆弱性のカタログ(KEV: Known Exploited Vulnerabilities)や、開発元やJPCERT/CCの注意喚起などで確かめられます。社内だけで使うサーバの脆弱性も深刻なので、VPN装置の次に対応し、その間は通信の制限などで危険を下げます。

  • A. 基本値は高いものの、外部から直接届かず悪用の報告もないので、外部に公開されて悪用されているものの後にできます。
  • B. 台数は多くても深刻さは中程度で、最初に対応すべきものではありません。
  • C. 正しい。外部から届くことと、実際に悪用されていることを合わせて、最も危険が大きいと判断します。
この分野を解く 分野ページへ

サイバー攻撃と防御の実務の参考書を探す PR

Amazonの検索結果へのリンクです。Amazonのアソシエイトとして、半導体教室は適格販売により収入を得ています。

サイバー攻撃と防御の実務のほかの問題

  1. 組織の防御を確かめる方法のうち、脆弱性スキャン、ペネトレーションテスト、レッドチーム演習の違いの説明として、正しいものはどれか。
  2. 外部のセキュリティの研究者が、ある企業の製品に未公表の脆弱性を見つけた。協調された脆弱性の開示(Coordinated Vulnerability Disclosure)の考え方に沿った進め方として、最も適切なものはどれか。
  3. SBOM(ソフトウェア部品表)を作って管理する主な目的として、正しいものはどれか。
  4. ある企業は、社内のパッケージの置き場(プライベートレジストリ)に、社内専用のライブラリ acme-utils を置いて使っている。攻撃者が、公開のパッケージの置き場に、同じ名前 acme-utils でより大きな版番号のパッケージを登録したところ、ビルドの設定によっては、社内のビルドの環境が攻撃者のパッケージを取り込んでしまうことが分かった。この「依存関係の混乱(dependency confusion)」への対策として、最も適切なものはどれか。
  5. 2020年12月に発覚したSolarWinds社の事件では、IT管理用のソフトウェアのビルドの環境に攻撃者が入り込み、正規の更新プログラムに不正なコードが混ぜられた。この更新は、開発元の正規のコード署名が付いた状態で配布された。この事件から得られる教訓として、最も適切なものはどれか。

この分野の比較