暗号技術の基礎と応用

耐量子計算機暗号への移行の途中で使われる、X25519(楕円曲線を使うディフィー・ヘルマン鍵交換)とML-KEMを組み合わせたハイブリッド鍵交換の考え方として、正しいものはどれか。

  1. A2つの方式で得た共有の秘密を両方とも鍵の導出に入れ、どちらか一方が安全である限り、できる鍵が安全であるようにする
  2. B2つの方式のうち、ハンドシェイクで先に終わった方の共有の秘密だけを使い、もう一方は捨てる
  3. CML-KEMは量子コンピュータが実現するまでは使わず、実現したときに自動で切り替わるように、両方を用意しておく
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正解:A. 2つの方式で得た共有の秘密を両方とも鍵の導出に入れ、どちらか一方が安全である限り、できる鍵が安全であるようにする

ML-KEMは新しい方式で、実装の誤りや新しい攻撃が見つかるおそれを、まだ十分には否定できません。一方、X25519は量子コンピュータには弱いものの、古典のコンピュータに対する安全性には長い実績があります。ハイブリッド鍵交換では、両方の共有の秘密をつなげて鍵導出関数に入れるので、攻撃者は両方を破らないと鍵を得られず、今記録された通信を将来の量子コンピュータで解読されることも防げます。2025年時点で、この組み合わせ(X25519MLKEM768など)がTLS 1.3で使われ始めています。

  • A. 正しい。片方が破られても、もう片方が安全なら鍵は守られます。
  • B. 片方だけを使うと、その方式が破られたときに安全性が失われ、組み合わせる意味がありません。
  • C. 記録された通信が将来解読されるのを防ぐには、量子コンピュータが実現するより前から、耐量子計算機暗号を使う必要があります。
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  1. 暗号の移行の時期を考えるのに、「データを秘密にしておく必要のある年数 x と、新しい暗号への移行にかかる年数 y の和が、暗号を破れる量子コンピュータが現れるまでの年数 z を超えるなら、すでに危険である」という考え方(モスカの不等式)がある。x = 10年、y = 5年とし、z を仮に12年とするとき、正しい判断はどれか。
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  3. DEKをデータ暗号化鍵、KEKを鍵暗号化鍵とする。クラウドのストレージなどで使われる、エンベロープ暗号化の説明として正しいものはどれか。
  4. 暗号の鍵を一定の期間ごとに新しい鍵に替える、鍵のローテーションの主な目的はどれか。
  5. システムの設計で、クリプトアジリティ(暗号の方式を入れ替えやすくしておく性質)を高める取り組みとして、適切なものはどれか。

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